社長挨拶Greetings

当社は、ニプログループの医薬品製造会社として、品質最優先とその土台を成すコンプライアンス遵守の考え方の下、医薬品の安定供給を確実なものとすべく事業を展開してまいりました。現在、国内外の多数の製薬企業様から医薬品の受託製造をお請けしており、受託製造実績は国内トップクラスを誇っております。

当社の製造拠点は、2024年に滋賀県に新設した注射剤新工場(近江工場)を加え国内に11カ所、海外(ベトナム)に1カ所の計12拠点(子会社含む)となります。多種多様な剤型の生産に加え、幅広い生産スケールに対応可能な体制を備え、製薬企業様の更なる需要に応えるとともに安定供給に努めてまいります。
また、当社はこれまでニプロ(株)との連携により開発したキット製剤製造ラインの敷設に加え、高薬理活性製剤や抗生物質製剤の専用製造棟を構築してまいりました。引き続き市場のニーズに合わせた設備投資を積極的に行うことで日本の医薬品製造に貢献していきたいと考えております。
加えて各拠点においては、供給能力の拡充を段階的に実施しており、併せて拠点間での同一製剤並行生産体制を整備することで、事業継続計画(BCP)にも対応してまいります。

一方、医薬品の品質に対する考え方は日々進化を続けており、今まで以上に堅牢で信頼できる体制とシステムの構築が必要となります。当社では「品質方針」、「品質目標」、「品質計画」に基づき、ITシステムを活用した社員教育による品質意識の向上、定期的な内部監査、製造実行システム(MES)、品質管理システム(LIMS)による記録・データに裏打ちされた品質保証システムの構築といった品質保証体制の強化を推し進めております。
また、2024年には、当社各工場における分析業務のサポートと、より高度な分析技術の確立を目的として道修町分析センターを設立いたしました。更に、埼玉工場内にも試験手技、技能をトレーニングする機能を有する品質試験専用棟を設立し、分析キャパシティの拡充と試験要員のレベルアップを図っております。
当社は、患者様や医療従事者の方々に安心してご使用頂ける医薬品を提供することを第一に考え、その実現に向け組織としてのクオリティ・カルチャーの醸成、併せて社員一人ひとりのコンプライアンス意識の向上を図り、弛まぬ品質の向上を追及してまいります。

医薬品は人々の健康と生命に密接に関係しております。当社社員一人ひとりは医薬品を製造することへの責任感と使命感を胸に刻み、世界に通用する医薬品メーカーを目指して、ひたむきに精進してまいります。皆様の格別のお引き立てに感謝申し上げるとともに、皆様のパートナーとして、今後ともニプロファーマにご支援ご鞭撻を賜りますようお願いいたします。

代表取締役社長 西田健一