ニプロファーマ株式会社大館工場（秋田県大館市）は、「ターボ冷凍機およびフリークーリングの導入等による省エネ」の取り組みが評価され、経済産業省主催の「平成21年度 エネルギー管理優良工場」として、「東北経済産業局長表彰」を受賞しました。
大館工場では、無菌医薬品製造区域を恒温恒湿状態に24時間維持することが必要であるため、年間冷房が求められています。従来は空調に使用する冷水の製造にはA重油焚き蒸気ボイラを熱源とする蒸気吸収式冷凍機で製造していましたが、省エネルギーと二酸化炭素排出量の削減に取り組むために電気を熱源とする高効率ターボ冷凍機を新設し、さらに秋田県大館市という寒冷地の気候条件を利用したフリークーリング※設備を導入しました。
フリークーリング運転期間中は、ターボ冷凍機の運転を停止するため、電力使用量を大幅に削減することが可能になり、設備導入前に比べ原油換算で620kL、CO2排出量で16,744㌧を削減しました。

導入設備容量
・ターボ冷凍機 （1,000urst 2台、500urst 1台、600urst 1台） 計 3,100urst
・フリークーリング（0,600urst 1台、500urst 2台、400urst 1台） 計 2,000urst

※エネルギー管理優良工場等表彰とは
エネルギーの使用の合理化を図り、燃料及び電気の有効な利用の確保に資するため、エネルギー管理の推進に不断の努力を重ね、その効果が大であり、他の模範となる工場または事業所を表彰し、省エネルギーの一層の推進に資することを目的とした表彰制度。

※フリークーリング
外気温が低い冬期などに、冷却塔を用いて外気の冷熱を取り込み、冷水を作り出すシステム。冷凍機を運転せずに大気の熱を利用するので、省エネ・省CO２の効果が高い。